nagai hiroshi/ growing green 1996



・4月6日月曜日
 永井宏展開催中の等々力巣巣で、象の音楽の朗読と山田稔明さんのライブを観た。どちらも何度も観ているけれど、昨日は昨日の心地いい感動があって、先輩たち(勝手に)の姿に自分のこれから先の道を照らしてくれるような明かりを見た。何度も観ているけれど、なんて書いたが、それは間違った考えが出てしまった言い方だと訂正しなくてはと思う。昨晩の帰り道「やっぱりライブはちょくちょく観に行った方がいいね」という会話をした。いいライブを観るとその都度自分の中に芽生えたり湧き立つものがあり、自然と自分の立ち位置や方向性を確認する作業が生まれている。昨日もそんな夜だった。日頃SNSなどのインターネット上で活動の様子を眺めていると、すこしだけその人の表現自体を理解している気になっていることがあるかもしれない。否定したいけれど、それがさっきの表現に出てしまった気がするのだ。当たり前だけれどライブの魅力はそういうところで、何度観たことがあっても、やっぱり昨日は昨日の心地いい感動があって、事実今日は気持ちが明るい。冬の間すこし雲がかかっていた自分の道にもちゃんと清々しい春が訪れたような、そんな気分。気が付けば足元に花の蕾もぽこぽこ出てきている。半袖・裸足で過ごせる今日みたいな陽気が、こんなふうに前向きな気分にさせてくれているのだとも思う。
 先日ご自宅へもお邪魔させていただいた永井さんの奥さま恵子さんは、もうすこしで故郷の北海道へ。その前にまたお会いできてよかった。僕が19歳の頃に初めてお会いしてからちゃんとおしゃべりのできる関係になったのは割と最近のことだが、ぼくは勝手に恵子さんはどんどん表情が明るくなっていると感じていて、これからもそうであってほしいと、今は心から願うばかり。気の利いた言葉を伝えることができなくて、お元気でいてください、と言うのがやっとだった。

展示は15日まで。
永井宏展/ growing green 1996