6/15/2012

sunny people

 梅雨の合間の晴れ。暑くてバテ気味、食欲はあるのでまだ平気。
 今週の頭は二日間仕事で葉山へ行った。正確には横須賀市に入っているが。ウェディングレストランの植木をうちの植木屋が管理していて、その手入れの仕事。といっても自分はもちろん掃除係のようなもの。そこへ行くまで、藤沢市辻堂から海岸線へ出て、それからはほとんど海沿いを走って行った。海が近付くにつれて、自転車や原付で波乗りに行く人がちょこちょこ見えて、植木を積んだトラックから眺めていた。朝7時過ぎ、今から行く人と帰って来る人。鎌倉に入って江の電が近くを走りはじめ、波待ちのサーファーや浜辺を散歩している人たちが見えてくると、なんとなく世界がすこしきらきら見える感じ。僕は海の近くで暮らしたい。ちょっと海まで散歩、が出来れば最高だし、せめて海が見える町に住みたい。葉山の海岸周りの道は狭いので山周りの道を走って行った。仕事で葉山に来てることに違和感を感じながら、友だちの家やお店の近くを通っては知り合いを見掛けないかきょろきょろしていた。誰かを見掛けられたら良かった。知り合いの普段の生活を見られる機会はなかなか無いから。それぞれの暮らしがちゃんとそこで行われているという当たり前のことを垣間見ることには興味がある。そんなこと知ることも無く続いたり変化したりしていく感じもいいんだけど。知らない人の場合は、その人の生活のそのシーンしか僕は見ることができなくて、その後ろの物語は何もわからないのだけど、それでも、たしかに今その人がそこにいる、そこで何かしている。そんな、自分と関係なく営まれている人々の生活。人のいない写真をぼくがほとんど撮らないのは「人の生活」が好きだから。人が入ると、たった一瞬のことであってもそこにはその人の生活が写っていて、そこに生活が入るとその場所に時間が流れはじめて、写真にもストーリーが生まれていくんだと思う。トラックからだと路上の人々をすこし上から見下ろすことになるので、余計に俯瞰的に眺められて、思い返すとそういうことを感じていた。
 夏がほんとにもうすぐ。人によってはもう完全に夏は来ているんだろう。そんなこともあって少しきらきらし始めてるんだろう。